ストリート・ペインティング

ストリートペインティング1

春の暖

なんばウォークのストリートチョークアートパフォーマンスは、少し離れた二箇所で同時に行われました。
こちらはもうひとつの作品、なんばウォークのマスコットキャラクターを前面に打ち出した「春の暖」です。

 

春の暖

春の暖

ある場所から見ると、床に這いつくばっているいくつかのものが起き上がってくるように見えるかもしれません。暖かくなると自然に活動的になるものです。
さて憂いてばかりいられませんので、暖かさを利用して首をもたげてみましょうかという気持ちも、多少こめてみました。

 

トリックアート

ストリートペインティングの醍醐味は立体的に見えるように描くトリックアートです。
一定の方向から見た場合に立体的に見えるよう、遠近法を用いた構図になっているので正面から見ると飛び出して見えます。横から見ると間延びした姿をしています。

飛び出して見える正面図 側面からの図

正面から見れば飛び出して見えます。 横から見ると間延びして描いていることがわかります。

絨毯や平面におかれた絵画などは特に飛び出して見える必要がないため、床面に現実そのままの姿で描いています。このことにより、飛び出している部分との差違が発生してトリックの効果を高めます。

オブジェクト

 

この作品には雑多ないろいろなものが無造作に描かれています。
絨毯の模様、源流の景色、ヨーロッパの町並みとファンタジックな船、マルチーズのスケッチ、桃の枝、猫、花籠・・・それぞれが技法的に独立しており、レパートリーの見本市の様を呈しています。


オブジェクト群
春の暖 制作中の様子

 

トリックに相応しいオブジェクト

トリックアートで立体的に見せることができるのは「高さの低いもの」です。
高さを表現するために、実際には奥行きを長く伸ばして描きます。
目線の高さに近づけば近づくほど描くために奥行きが必要になり、極端に言うと「目線と同じ高さのものが立ち上がっているように見えるには、地平線の彼方まで描かなくてはならない」ということになってしまいます。
そのため、床に描くトリックアートで高さを表現するのは、せいぜい数十センチどまりです。
多くのストリートペインターはこの問題を解決するために「床が掘られている」という設定の絵をよく作ります。
目線の高さから下方であればあるほど、立体的に描く奥行きが短くて済むからです。

立体に見える高さ

 

初出:2004.03.25

細井工房

 

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