最初の解体途中、鬱々と思案

「明日もまた解体の続き」なんて書いた後に思い出しだしたんですが、チームKは7月1日以降は他の現場があるためしばらく来れないのでした。よくよく思い出せば、6月中の解体完了を目指していて少しまだ作業が残っているといった状態だったような気がします。記憶ってあやふや。

この当時の計画では、建物を取り巻く壁や一部間取りなど、残すところは残すつもりでした。

解体の悩ましい図面
解体の悩ましい図面

この適当な解体目標図面に欠けているのは、外周の内側の壁についての考えが足りないところです。
N&Gの混乱で、頭の中では解体計画変更、もっと解体「何も残したくない」の声が沸き上がってきている頃です。
日付2007年7月1日、ひとり現場に赴き、掃除や物思いなどを行いがなら、解体途中状態をゆっくり観察します。

一階トイレ前
一階トイレ前

1F、正面に見える黒いタイル壁の向こうがトイレです。これは残します。
黒タイルの上部に木の細工が見えます。これは、ここに大きなエアコンが取り付けられていた場所です。
ここは解体します。のこぎりとバールがあれば、自分でも出来ます。

しかし多分、確実に明らかに、またN&G地獄が待っています。
この場所の右側に見えるのが、店舗部分と奥の厨房を仕切る壁面部分です。

解体図面を見ると、ここを残すつもりでいることがわかります。
表面だけ剥いで、壁を張り直すだけの予定だったんですね。
「しかし、壊したい」
板きれの隙間に堆積している黒いドロドロの糞固まりを見ながらそう思っています。

一階天井配管
一階天井配管

給排水管を眺めます。これを交換するのは設備屋さんです。現場を見に来て貰う約束を取り付けます。

井戸発見
井戸発見

井戸発見。階段室の階段の裏側というか下側というか、階段下です。

恐ろしい予感がします。写真の、奥の右にまだ少しスペースがあって、そこがまた恐ろしいことになっています。
あまりの恐ろしさに眩暈がしました。恐ろしすぎて写真はありません。
壁をよく見ると、少し暗い汚れがくにょくにょ這うようについています。
この暗いくにょくにょした汚れは、よく見ればこの建物中に付いているんですが、何だか判りますか?
これは「ラットサイン」と言って、ネズミが這った跡らしいのです。

階段のクッションフロア
階段のクッションフロア

階段室は昭和のクッションフロア。これを剥がすのも至難の業だろうなあと溜息。

階段室の天井
階段室の天井

階段室の天井。

一見、綺麗な天井が貼ってあります。最初は、再塗装で済まそうと考えていたところです。
しかし今は違います。

天井裏を放置したままで平静を保つことは不可能です。それに、一階の天井をめくると気づくのですが、天井が繋がっています。
途中までめくられた箇所から階段室の天井裏を覗けるので覗いてみると予想していたとはいえ悪夢の光景に仰け反ります。
1Fから3Fまで、かなりの面積になりますが、この天井も剥がさないではおれません。

二階解体
二階外周壁

こういう外回りの壁、計画当初は深く考えず、残そうと考えていたわけです。間取りと壁、天井と壁、繋がっているという当たり前のことに気が回らなかったのですね。

風呂場解体
風呂場解体

風呂場の手前で作業中断状態。堅い中ボスの破壊はやはり手間取ります。チームKの次回活躍に期待。

三階
三階

三階は残す残さないの細かな指定をしてしまったために作業がなかなか進みません。
図面のように都合良く残して上手くいくと思っていたようです。
「全部やっちまって!」と、最初から言えばこんなに手間はかからなかったのです。
三階

三階はまだ途中です。天井を剥がしただけの状態。

三階

もしG&N問題がなければ、こういう壁を残して内装仕上げだけのリフォームで済まそうという計画になったでしょうか?
なりませんなりません。こういう状態を見れば、普通に「もう全部やっちまおうぜ」と思うでしょう。
もう、だんだん、こういう残り物が疎ましいだけになってきました。
最初は可愛いと思った昭和風建具も、鬱陶しいだけです。棄てます。

3階入り口付近上部
3階入り口付近上部

壁を残して天井を貼り直せるか?接合はどうする?作業手順は?否、否。出来ません、そんなややこしいことは。

「のこし」
「のこし」

「のこし」と書いた大きなメモが恨めしい。
自分で残すと決めたのに、今は心が揺れている、出来ることならこの場所も、全て壊して消し去りたい、とてちんしゃん。
と、都々逸を詠ってる場合ではありません。この時点、まだまだ悩んでいます。
今、未来から振り返って浅墓なる施主に助言を与えてあげたい。「やっちまえ」

三階の残す部分?
三階の残す部分?

じゃあここを残すとして、境界部分はどうするのだ、との思いを込めた一枚。

中途半端な解体
中途半端な解体

そう、壁の一部を残すという考えは、以下の考察を元に生まれた考えです。

1. 壊す手間が省けて解体費用を節約

2. 作る費用が省けて造作費用を節約

何という甘い考えでしょう。大いに間違ってます。
一部を残すというのは、実際には以下のような状況を生むだけなのです。

1 壊す手間が増えて解体費用が嵩む

何度も書いたように、壊す部分と残す部分を分ける作業量は半端じゃありません

2 作る費用が増えて造作費用が嵩む

当然ながら、残した部分と新規部分を接続する箇所の造作工事は非常に手間のかかるものになります

そしてG&N問題によって生じた心情的な「全部作り替えたい」という強い気持ちが発生しています。
このときにはまだ施主兼設計士兼・・私の胸にしまったままの秘密の大問題です。
この問題はもう打ち明けるしかない。そして、工事代金も覚悟を決めるしかないのです。解体計画も変更するしかないのです。ドーン。あと倍壊す。

人間、追い込まれたらどうにかなります。私は、追い込まれないとどうにもならないタイプです。

コメント