3F 軽天の間仕切りと床下地

3fab.gif
7月30日、2階でキッチンの取付けが行われている頃、我らが大工のまっすんとその手下がいよいよ三階へ侵攻。軽天の間仕切り下地が完了したので、さっそく作業開始です。

Aの部屋

Aの部屋
窓のところ、ボードを切ってくれてますが、これ、後で埋めちまいます。
この部屋は細長くて窓のない暗闇の部屋にするのです。
プロジェクターを吊って、昼間でも映画を観れる部屋にするのです。
おお。なんか、完成を夢見ることが現実的になってきましたよ。
鉄骨の柱のところに給排水管が見えます。屋上へと続く配管です。こいつが少しだけせり出しています。ちょっと不細工になるけど、ここはカバーをするように造作するしかないです。ただでさえ幅の狭い映画部屋の横幅を圧迫してしまうことになるでしょう。しかたありませんね。屋上の水道を生かすためです。

映画部屋予定地

窓の下あたりが元階段の大きな開口があったところ。
パーチクルボードがすでに敷き詰められています。もう埋まっています。
どうやって開口を埋めたのか謎です。
おーい。どうやって埋めたんだよー。教えておくれよー。

Aの部屋

Aの部屋

Aの部屋の右側がちょっとだけの廊下、そのまた右が押し入れやトイレや洗濯機置き場になります。廊下の床はコンパネが敷き詰めてあります。

洗濯機置き場予定地

ここに洗濯機と小さな手洗いを設置します。
床コンパネ→水道配管→で、後でこの部分だけ床を上げます。

Bの部屋

Bの部屋

Bの部屋です。明るくて広い部屋です。コンパネが綺麗に敷かれて、掃除も終わっています。なんだか、完成が見えてきましたよ。
フロアの仕上げをどうするかはまだぜんぜん決めていませんけど。
少し幸せな気分に浸りながら、夜の現場を撮影しています。
そしてこの後、悪い知らせがやってきました。

キッチン到着

100_1182

7月29日 日曜日。

職人は全員休み。午前中に現場で一仕事してから引っ越しの片づけものです。

午後から隣の県へ出向き、ステージを済ませ、夜遅くに帰宅。
この用事は神のお導きか、ご一緒した本職内装屋本性ロッカーの友人タケマル(仮名)に会い、なーなーでクロス貼りについてのお願い事を聞き入れてもらえることになり、意外なところで意外な案件が解決されました。

壁は全て塗装のつもりでしたが、鉄骨塗装だけでも死にかけていたので、建物全部ひとりで塗装というのはあまりにも過酷すぎる、どこか部分的にでもクロスを貼ってもらおう、という気持ちになっていたんです。

そんなこんなで翌日7月30日、週明けの月曜日です。いよいよ大変なことになってまいりました。
キッチンが到着してしまいました。

以前TOTOに発注した時、勝手な希望的観測から「じゃ、納品は7月30日で」と告げていたのです。
ユニットバスと違い、キッチンっていうのは床の上に置きます。完成した床にどーんと乗せるわけですね。どーんと。
でも床は下地のパーチクルボードだけが敷かれている状態。
どこに乗せるんですか、キッチン。床の仕上げどうするんですか。

とは言え、ぎりぎりのタイミングでコルクを貼ることが決定して、材料は足りないながらもすでに買ってありますから(2Fフロアはコルクで)「床仕上げをどうするか見当も付かぬ」ほどは酷くない状態です。もしそんな状態なら、キッチンを下地の上に置いてからキッチン以外の床仕上げに取りかかるという惨めなことになるところでした。

さて最悪の状態は脱している、つまり貼る予定のコルクはここにあります。こいつの厚みは11.5mmです。どうしましょう。
こうしましょう。

キッチンの下に、とりあえず12mmのコンパネを敷きましょう。12mmのコンパネの実際の寸法は11.5~8mmくらいですから丁度良い。ツラが合います。
後でコルクをこのコンパネのところまで突きつけで貼ればいいのです。それでほぼジャストな寸法ではありませんか。
というわけで急いでコンパネを敷き、仕上げもどきを作りました。

TOTO方面からやって来た取り付け職人が、その上にキッチンを組み立てます。
「わしな、昔このへんに住んでいたのよ」と組み立て屋。「あの店、まだあるみたいやなあ、ほれ『おやじ』」
おっ。「おやじ」は気になっていたすぐ近所のやきとり屋ですよ。でもほら、この辺りって、辺鄙だし、町内的な閉鎖的な、常連しかいないような、あまり好きじゃないタイプの店だったら厭だなあと思ってたんで、チャンスとばかり聞き込み開始。
「あのおやじが店を始めたとき、よう知ってるわ。25年くらい前かなあ。あそこは安いでぇ。で、美味い。いつもお客でいっぱいやった」
確かに今でもお客でいっぱいです。
よし今度行ってみよう。
(一年後、我々夫婦は「おやじ」のスーパー常連客になったのでありました)

走行言ってる間にキッチンが取り付けられました。

キッチン
キッチン

組み立て後、すぐに段ボールで養生。キッチンは隠されています。

キッチン
キッチン♡

こうして、2階最大の作戦、風呂とキッチンの設置が無事に完了したのです。

おめでとうっ。

ありがとうっ。

どどどっという勢いで2階は進行しています。

二階の状況
二階の状況

写真右側の飛び出した柱のくり抜きや、正面左側のくぼんだ棚、それから天井の配水管がはみ出た部分の覆いなど、小細工もちゃくちゃくと進んでいます。

風呂やキッチンが入って、小細工も進み、荒れ果てた一週間前の惨状からは考えられないほどの改良が進みました。

それもこれも、飽きずに読んでくれている皆様と職人たちと私たちのおかげです(笑)

おめでとうっ。
にほんブログ村 住まいブログ リフォームへ
ありがとうっ。

【床材】2Fフロアはコルクで

7月28日。今日もドライブ、郊外のホームセンターMです。もうMの虜。楽しいな、M。

本日の目的は、前回来たときに目に止まった床のコルクです。

今までもリビングの床はコルクで、これが気に入っていたので今回2階フロアもコルクの仕上げがいいなあと漠然と思っていた私たち。

以前の家では、コルクタイルは厚み11mmの良品を敷き詰めていましたが、今回の新しいリビングは床面積が広い上に予算もない、ネットで激安コルクを探しに探したものの、まだまだ贅沢品、もともと0に等しい予算からコルク代を捻り出すのも辛い状態の中、見つけましたよ見つけました。

ホームセンターMの資材館の奥底にひっそりと積まれた激安コルクタイル。

ポルトガルからの直輸入品、ネットで探した最安値のさらに半額以下の超破格。

多分「混じりっけあり+コルクは表面だけ+色の揃いが悪い」の廉価版でしょう。フローリングと同じようにサネがあるタイプでメンテ性も悪そう。でもそれでもいい。

コルクタイル
コルクタイル

これなら現実的だ、ということで決断した我々夫婦は、トラックだらけの国道をのそのそと走り抜け、ホームセンターMに到着、台車カゴに激安コルクタイルを積み込みます。
ところが、あれ?数が足りないぞ。
店員に確認したら在庫なし、取り寄せますお願いします、ということで売っている分を全て買い占めて帰路につきます。

実は2Fの床の仕上げについては、あーだこーだと悩み抜いていました。

予算的には最も安いクッションフロア、でもそれはいやだなあ、
希望的にはコルク、でもそれ高いなあ、

普通のフローリング、それならMに行けば安くで売ってるなあ、
と、そういう感じでうだうだやってたわけですね。何も決まらなかった。

ですがこの日がほぼタイムリミット。床仕上げを決定する必要がどうしてもあったのです。

希望に最も近い激安コルクの発見は幸運でした。何でもかんでもネットが一番安いと思ったら大間違いなんですね。

この日、私は夜にスタジオに入る仕事があるため、夜間作業なし。いろいろ携えてスタジオ入りですが、頭の中が工事でいっぱいなので切り替えに努力を要します。

3F 軽天間仕切り進む

2Fでユニットバスの組み立てをしているちょうどその頃、3Fでは軽天屋が間仕切りの下地を作り始めています。

間取りの墨出しは、今回は大工のまっすんがやったので正確です。墨出しさえあれば軽天屋はあっという間に仕事を進めます。

軽天下地
軽天下地

銀色に輝くかっこいい軽天下地。かっこ良すぎて「このままの状態で住むというのはどうだ」またこんなこと言ってます。もうこんなことを言っても普通に無視されてます。

軽天下地
軽天下地

ただ、ここでちょっとしくじったなと思うのは、床下地より先に軽天の間仕切りが出来てしまったことでしょうか。
壁も床も天井もすべてワンフロアとして一旦完了してから間仕切りを作ったほうが、後々の間取り変更にも対処しやすい良い施工だったかもしれません。

ユニットバス登場

7月27日。

今日は朝からユニットバスの搬入です。いつものように朝7時半に現場に到着し、掃き掃除などをしながら到着を待ちます。もうすっかり現場監督が板に付いてます。

トラックが約束時間より早くに到着して、運転手が現れました。ユニットバスの部品を手分けして荷下ろしします。

運転手はひとつ部材を動かす度に、発泡スチロールや毛布で商品に傷が付かないよう養生します。丁寧です。

運び入れるのを手伝いましょう、ということでふたりして部材を抱えます。

運転手「安定してないから気をつけてな。丁寧に運んでな」
「はい」と言いながら威勢良く持ち上げる私。
「待て待て待て。そんな急いだらあかん。施主さんに見られたら荒っぽいと思われるで。傷が付いたら大変やさかいな。落ち着いて頼むわ」
「はい。すいません」
「施主さんからクレーム来たら大事なんや。頼むでほんま」
「気をつけます」

丁寧に丁寧に荷物を運ぶ運転手と現場監督の私。
さて、2Fの床や壁はこのようにほぼ完了しています。

二階の状況

ユニットバスの部材を搬入してしばらくすると組み立て職人が登場。組み立てはINAX手配の業者にお任せしてあります。
黙々と作業し、夕方にはこれ、このとおり。でーんと入りました。でーんと。

ユニットバス設置
ユニットバス設置

「おっ。できましたね」職人に声をかけます。
「できた、と言いたいところですが、窓のところの寸法を間違えて見切り材が入らなかったので後日改めて残りを取付けに来ます」
「あらそうですか。ぜんぜん気にしないからいつでもどうぞ」

唐突に美しい工業製品が現れて場違い感を醸し出しています。

3Fの外周壁 – GL工法

というわけでこの日、ユニットバスが二階に入る前日であるところの26日までに、さっそく軽天屋さんが現れ、三階のボード貼りに精を出してくれております。

記事が追いつかない速度で工事が進行しているので非常に読みにくい文章になったりしております。

三階
三階

 

三階ALC側
三階ALC側

三階の外周壁。こちらはALC側。
ALCには下地をせず、GL工法でボードを貼り付けてもらいました。

GL工法というのは、GLボンドという、ボンドというよりセメントみたいな材料を壁にべっとりと付けてボードを直接貼ってしまう工法です。

これ、簡単そうでなかなか難しく、GLボンドの厚みを調整しながらボードを押さえて面のレベルを整える技術が熟練を要します。
*参考 吉野石膏のGL工法説明ページ

軽天下地の壁
正面は軽天下地の壁

こちら正面は軽天下地での壁。

軽天工事は速い。

こんなことなら二階も全部軽天にすれば良かったのに、というのは言いっこなしで。

解体の時もそうでしたが、途中で工法や決断の変化が起こってしまい、後で振り返るとかえって手間がかかって予算も食ったという事だらけで反省しきり。

まあでもリビングの二階を木工できっちり作ったのはそれはそれで良かったと思います。木のほうが下地の密度も濃いし、吸湿や保温を考えたら「より良いもの」なんじゃないかと。

三階
三階ボード

三階は天井までの高さが少し低いようです。
天井は高いほうが気持ちいいし、それに、三階には床に這わす水道管もないし床面全体を上げる必要がありません。

床を上げずに床下地のパーチクルボードを貼りたいところです。寸三を根太代わりに這わすのもいいですが、寸三の36mmですら上げたくありません。

直接パーチクルボードを置いていけばどうでしょう。でもここも二階と同じく、床がガタガタでレベルが綺麗に揃っていません。さてどうしましょう。

大工のまっすんが一休さんのようにぽくぽくと思案した結果、不陸の飛び出た部分をハツって概ね平らにしたあと、薄めの下地を噛ましながらパーチクルボードまたはコンパネを敷き詰めるという結論に達しました。

時期的にはもう少し後になりますが、三階の床は、それで難なく完了することになります。

気になる元階段があったところの大きな開口ですが、大工のまっすんは気にも止めていない様子。「大丈夫大丈夫。簡単簡単」
ほんとでしょうか。
「本を置くかもしれないから」と注意を促しても「大丈夫大丈夫、簡単簡単」

実を言いますと、この後しばらくして、いつの間にか開口は塞がれていました。

バタバタしていて、どのように開口部を塞いだか、まったく見ていなかったのです。

・・・下地の荒材は寸三より厚みがないはずだし、いまだに重量をかけてもいいものかどうかちょっと心配してるんですよね。けっしてまっすんを信頼してないわけじゃないんですが。どうやって開口を塞いだんだろう・・・

この後、ユニットバスが入ったり、間仕切り壁を作ったり、造作の詰めに突入します。

それと同時に内装の細かい仕上げを超特急で決定していきます。はい。まだフローリングをどうするとか、壁の色をどうするとか、全部は決まってない状態です。
急げや急げ。
にほんブログ村 住まいブログ リノベーションへ
今日も読んでくれてありがとうございました

2F 間もなく完了

7月も26日になり、この日は三日ぶりに写真機を携えて工程写真を撮っています。
なぜこの日は写真を撮ったのか、それは明日27日は、ユニットバスが搬入される日だからです。ひとつの区切り目ということですね。
図面

写真は、右図の方向から撮ったものです。
苦労した形跡のある床上げは最後の部分を残してほぼ完了しています。
壁面の上部はボードが貼られていませんが、これはすぐに出来そうです。
ここまで、わずか4日で出来たと見るべきか、4日もかかったと見るべきか、それはわかりませんが、この日の心情的なことで言えば4日もかかったと思ってました。
今では、4日でここまで出来たと見るべきだろうなと思います。
後に、ひとりで荒材の下地工事をやったときは大層かかりましたもん。手間のかかる仕事です。はい。

写真1
写真1 二階の床上げはあと少しです。

 

写真2
写真2 画面左半分は、下地が完了してパーチクルボードがすでに敷かれています。

今日中に全て敷き終わる予定です。

写真右側に見える放置地帯はバスルーム位置。バスルームとリビングを隔てる間仕切り壁は、木工で作るのではなく再び軽天屋さんにお願いしています。なんせ軽天工事の速度は異常に速いですから。

大工のまっすんとの打ち合わせで、二階と同じ工法でやる予定だった三階の外周壁も軽天屋にお願いしようということになりました。

当初はDIYでやるつもりだったから木工を基準に考えていましたが、ここまで切羽詰まれば速度第一です。

三階は間仕切り壁もクローゼットも軽天の予定だし、ここはひとつ、三階はほとんどの部分を軽天屋に頼もう、という結論です。
頼むぜ軽天屋。

ドア買いだし

7月25日は久しぶりに登場する妻の人と楽しいデートです。働いてばかりで遊ばないジャックは今に気が狂うので、たまには身体を休めないといけません。

さっそくトラックを借り、郊外の巨大ホームセンターMへレッツドライブです。

ホームセンターMは、資材買いだしだけでなく、色んな売っているものを見て新しい着想を得ることもできます。

「おっ。こんなの売ってるのか。これは使えるな」
「暑いなあここ」
「あっ。こんなものまで売ってる。これいいな」
「喉渇いた。疲れた」

この日はパーチクルボードの足りない分と、3Fに付ける建具、それに少し気の早いクローゼットのドアを物色しに来たのです。

なんだか安っぽい怪しいドアが破格で売っていたので購入、積み込んでドライブして荷下ろししてトラックを返します。

三階のここに、こんなクローゼットを作る予定。
1_cl

で、アホなことに、買ってきたクローゼットドアは寸法が足りなかった。2700mm幅で探していたのに、買ってきたのは2400mmでした。どこで間違えたのだろう。

仕方がないので、ドアに合わせてクローゼットの幅を変更しました。
クローゼットの造作工事前にドアがあって本当に良かった(良かったのか?)

現場では作業が続行中。

夕方には現場の後片づけと毎日の掃除、記録によると期日前投票をしに行って、夜は引っ越し荷物の整理をしていた模様。

 

階段室天井の鉄骨を錆止め

時は7月23日前後。

大工のまっすん達が二階の壁と床の造作工事を行っている最中です。

そして、私は私で仕事が続いています。
階段室の天井鉄骨の処理と、未だに放置中の1Fの天井鉄骨の処理です。

コンプレッサーからホースを引っ張り、二階で大工が仕事をしていてもお構いなしに階段室で錆止め剤の吹きつけ作業。 1階から4階まで、完全防御に身を包み、宇宙飛行士のような恰好で、ただひたすら錆止めを吹いて回ります。

作業イラスト
この頃の施主の作業形態

煙で前が見えない。暑さでものが考えられない。溶剤臭でくらくらする。手伝ってくれる人は誰もいない。ここはどこだ。おれは誰だ。

脚立とコンプレッサーを移動させながら、4フロア分の天井を噴き散らかしていると、どこか遠くの世界から「くせえ」「くせえ」と声が聞こえます。

臭いくらいなんだ。そもそも、臭くしようとしているのだ。溶剤の臭いで、ネズ臭を打ち消すのだ。
テレパシーでそう答えます。

 

階段室天井錆止め
階段室天井錆止め
階段室天井錆止め
階段室天井錆止め

錆止めが美しく塗装されました。
塗り終わって数時間が経過しても、建物中の空気が何やらベタベタします。

階段室その他錆止め
階段室その他錆止め

階段室以外にも、一階の天井鉄骨を作業しています。
一階は今や資材+廃材置き場として壮絶な物置状態ですから脚立も建てられず、簡単には進みません。少しずつ進めています。

宇宙飛行士に愛を
にほんブログ村 住まいブログ リノベーションへ
今日もありがとうございました

2F壁と床の進行

というわけで、実際に壁と床上げがどのように進行しているかというと、このように進行しています。
7月23日。二日目にして、もうここまで進んでいます。

このフロアは、バスルーム以外に間取りはありませんから、がんがん行くだけです。

床下時作業中
床下時作業中

まず周りの壁を手の届く範囲で進め、上の方を放置して先に床上げに取りかかっています。

写真左に見える飛び出した鉄骨の柱をご覧ください。中ほどの段はボードで埋めずに、空いています。ここはくり抜いたような形状で仕上げるつもりです。

床下地
床下地途中経過

一見、とても進んで見えますが、実は細かい細工部分がまだだし、これからが時間がかかるところです。

画期的な床上げも、画期的とはいえやはり時間のかかる作業。1日や2日で終わるものではございません。

床を上げる

二階にはキッチンや風呂やトイレがあって、その給排水管がどうなっているかというと、二階の床に這わすようになっています

ですのでその分床を上げなければなりません。

床を上げる工事は手間がかかるものです。
これは最初からプロにお願いするつもりでした。

レーザーの測量機や水準器などを駆使して、あっち少し、こっち少しと高さを調整しながらの作業が進みます。

もともとの土台の床からしてデコボコで水平が取りにくいので、本来ならば左官屋さんに土間工事をお願いして綺麗な面にしてから床上げをするのが理想でした。このデコボコ加減では床のレベルを合わせるのも一苦労です。

パーチクルボードの下に置いて高さを調整するための小さな足のような部材があるんですが、元の床のレベルがちゃんとしていないからそういう部材を使うと高さの調整をする手間が乗算的に増えるからとても使えません。

まっすんの出した答えはこんなやり方。

床下地
床下地の方法

大雑把にレベル合わせを進めながらも細部を調整できる方法らしいのです。

本人は「このやり方は画期的である。こんな画期的なやり方を思いつく俺ってすげえ」みたいなことを言いますが私にはよくわかりません。

工事は進みます。よくわからないながらも観察していると、これはこれでやはり手間がかかっています。

そういえば書くのを忘れてましたが、もともと風呂桶があった段差のへこみは、左官屋さんにすでに埋めてもらっています。解体の時に出たタイルやコンクリートガラを敷き詰めておいたので埋めるのはあっという間の出来事でした。

一階の左官作業の現場打ち合わせのついでにやってもらった感じです。

壁を覆う

まずは2階の内周の壁からです。寸三を適当に取り付けてボードを貼るだけです。

ボードの付け方
ボードの付け方

基本はこんな感じです。

現実には窓周りや凹凸部、鉄骨との接続など、ややこしい小細工が多量に発生するので、なかなか手間のかかる作業です。

工事を急いでいたので、断熱材という発想はありません。
壁がALCの側はもともと不必要だと思っていましたし、ラスとモルタルの側も分厚く作られていたので「空気の層が断熱材代わりだ、わはは」と豪快にやり逃げます。

冷静に考えればやはり断熱材や防音材をいれるべきであったか、と後に反省しましたが、施主が時間と金をケチって決定したことなのでこのときはこれでベストなのです。

さて作業員としての私はまだ悪あがきの続き。鉄骨や壁の状況を見て、しつこく消毒や錆止めや穴埋めの点検。
でももういよいよ時間切れ。これ以上は諦めるべきです。
造作工事はスタートしています。大工の邪魔になるのです。

外周壁と床上げ開始

最初は助っ人として声をかけていた大工のまっすんに、造作工事をお願いすることが決定しています。

計画では少なくとも外周壁はDIYでやるつもりだったのですが、時はすでに7月22日であり、一刻の猶予もないのです。

人集めも含めて発注する形に変更したものの、資材の手配や搬入その他雑用は私がお手伝いするという格安コースで話はまとまり、そうなったらもう改装工事&引っ越しが上手く出来るのかどうかはまっすんの腕次第。たのんだぜまっすん。

さて怒濤の内装工事の前に、トラックを借りてまっすんと郊外の巨大ホームセンターMへ向かいます。
床下地に張り巡らすパーチクルボードを買いに行くのです。600mm×1800mm、厚み20mmのボードで、水分には多少弱いが頑丈で扱いやすいし、断熱効果もあります。

下地の荒材である寸三の強度が弱い分、パーチクルボードを敷き詰めて厚みと強度を補完する腹づもりです。

それに、この年のこの頃、中国バブルの影響でコンパネ*1が高騰、コンパネ如きが「高くて合わない上に品不足」という状況で、如何にコンパネを使わずに済ますか、というテーマにも取り組んだ結果の資材選定です。

パーチクルボード
パーチクルボードを大量ゲット

このパーチクルボードがまた重いのなんの。
買いだし、積み卸し、搬入で、もうへとへとのどろどろです。

必要な資材と数量を必死ではじき出したり、1Fから3Fまでの細かな現調は意外に時間を必要とします。そして、大体において職人にとって現場初日なんていうのは「慣らし」みたいなもんです。
最初はゆっくりスタート。
まっすんが連れてきた大工達が作業を開始しています。


*1 コンパネ … コンクリートパネルの略。コンクリートの型枠用に使う合板のこと。現場では慣例的に、厚み12mm程度のベニヤ合板全体をコンパネと呼ぶことが多い。

ガス屋登場

このネズミー屋敷はもともとガス天国でした。

一階は焼き肉屋かお好み焼き屋でもやってたのかと思うほどガス管が張り巡らされており、管は全てモルタルの中に埋まっています。しかも何十年も使っていない状態。厨房やカウンター位置にももちろんガス管が来てます。
こんな危なっかしいものは全部使用禁止です。

二階も三階もガス管が行きわたっていて、各部屋ごとにガスコックがありました。
当時はこういうのがハイカラで贅沢な設備だったんでしょう。
ガス管はガスメーター付近にある根っこから遮断し、いったん全て撤去しています。

特に名をつけるほどでもないガス屋さんが指定通りの新しい配管を行ってくれました。

ガスストーブの暖かさの威力を知っているので、二階にはガスコックをつけました。ガスのたこ焼き機も持ってるからガスコックは必須です。

三階は配管代をけちってガスなしなので、ガス管新設工事は半日で終了。特に名を付けるほどでもないガス屋さん、テキパキと良い仕事しました。

その後に冬になり、寒い寝室で震えながら「三階にもガスコックつけるべきだった」と後悔。

しかし、40度の真夏に冬のことを想像することは、我々キリギリス族には非常に難しいことだったのです。

というわけで天井造作と設備工事は7月21日ごろに無事完了。
延々と記事を書いてきましたが、ほんの数日間の出来事にすぎません。

実はこのブログ、当時のカレンダーと今現在のカレンダーをつき合わせながら、リアルタイム進行みたいな形で書いていきたいと目論んでいたんですが、なかなか大変です。というか無理です。記事を書く速度が、当時の工事速度にまったくついていけません。

いかに壮絶な速度で工事を行っていたかが伺えます。当時の我々は超人か。

一階写真

すぐさま壁・床・間取りの造作工事に取りかかります。

材木屋イコンさんが寸三と石膏ボードを運び入れ、大工のまっすんは今頃手下の大工を取り揃え、出動準備に取りかかっていることでしょう。

本格造作工事開始の応援はこちら!
にほんブログ村 住まいブログ リノベーションへ
今日も読んでくれてありがとうございました

水道管

水道管です。

モルヒネ水道さんは風呂、洗面、キッチンの場所の所定の位置まで給水管をセッティング。排水管も新しく付けてくれました。
さあて、これで私の墨出しがもし間違っていようものなら、この作業が駄目になってしまいます。
でも大丈夫。

本当のエコロジーというのは、自然界に学ぶということです。自然界は無駄なものや適当なもので溢れています。進化とは適応能力で勝ち残る弱肉強食ではなく、何かかが滅んでも何かが代わりに生きのこる、といったアバウトで代替に満ちた広い世界の一部の変化にすぎません。

つまり、エコロジー的発想でいくと、もし墨出しが間違っててこの水道の位置がずれていたら、水道の位置に合わせて間取りのほうをずらせばいいだけなのです。

給水とガス
この給水位置こそが今後の基準。より優位に立つ、と、こういうことですね。

 

水道管
今時の水道管

最近の給水は、水と温水でこんなふうに分けているんですね。ピンク色のふわふわしたのがお湯でしょうか。

順序ということをほとんど無視している私は、もうとっくにネットで激安の給湯器を購入しており、届いています。

モルヒネ水道さんがそれを見つけ、さっそく取り付けてくれました。

suido_023.jpg

給湯器エコジョーズ20号オート。壁が汚いままですがどうせ塗装は間に合わないからと気にせず設置。

奥に見えるのが既存品。もう接続は切ってありますから外して棄てるだけです。

モルヒネ水道さんは、ふんふん鼻歌を歌いながら楽しそうに仕事をします。

引っ越しした後、この給湯器から水がどぼどぼと漏れるので調べに来てもらうことになったんですが、モルヒネ水道さん「おかしいなぁおかしいなぁ」と唄いながらしばらく点検して「あっ。これ、エコジョーズ。へえ。これ、エコジョーズ。ほお。なら、ドレンがいりますわ」と、そのとき始めて気づいて、慌ててドレンをつけてくれました。
暢気ですね。

屋上から続く給排水管も上手に持ってきて、鉄骨付近に付けてくれましたが、天井面より少し下にはみ出てしまいました。勾配を取るとこうなるのはしかたがなかったようです。

軽天屋さんは、決まった仕事は風のように速く仕上げますが、こういう取り合いが出たり、融通を必要とするところでは「ここどうすんの」と現場監督の確認を取らないと作業を止めます。

判断したり融通を効かせるのは自分の担当外のことである、という確固たる意思の表れですよね。私としてはアバウトに「そのまま管に当ててストップでOK」といい加減な判断。

この件に関する責任が、軽天屋さんじゃなく現場監督の私に降りかかったという瞬間です。

このはみ出た部分は薄い梁のような造作をするしかないですね。こういうちょっとした小細工があとで面倒くさいんですよね。

二階全体図
上部に、天井から少しはみ出した配水管が見えます。

 

電気配線

7月21日。

N川電気さんと、水道屋のM川さんがやってきます。どちらも川がついてて紛らわしいので、以降、水道屋さんはモルヒネ水道さんとお呼びします。N川さんはこれまでにも出てきたからそのままN川さんとお呼びします。

超能力があって、ジャストタイミングでやってきてくれるのがN川電気さん、暢気で陽気なおじさんがモルヒネ水道さんです。

彼らがやってくるまでにしておく私の任務は墨出しです。

内装図面を確認しながら、水回り設備の位置、間取りの壁位置などを床に墨出しします。

これが間違っていたら、出来上がったときに設備機器が上手く接続できない可能性もあるので、緊張の墨出しです。

とはいえ、かなりいい加減でした。だって計測するにあたって信用できる起点そのものがないんですもの。

N川電気さんは、天井ボードの必要なところを外しながら配線の束をどばどばーっと張り巡らしていきます。

配線の図面は渡してありますから、大体どのあたりにどれくらい配線すればいいのか了解している様子です。

図面以外の部分では「もしかしたらエアコン位置が変わるかも」「コンセントはなるべく沢山あったほうがうれしいかも」という予備的な希望も踏まえてくれています。

電気屋さん作業中
N川電気さんのいつも文句を言っている職人のおじさんと超能力者N川さん

 

天井の電気配線
天井の電気配線

天井ボードはビス止めなので剥がしても大丈夫。仕事が済めばまたはめます。

天井の電気配線
天井の電気配線

ここは風呂場の天井付近。換気扇やユニットバスの仕様書に則った配線。
電気コードや、それをぶら下げた壁にマジックでメモしながらの細かい配線が着々と進みます。

壁の配線
壁の配線

この辺にリモコンやコンセントやスイッチを付けるんですね。壁にメモがあります。

壁の電気配線
このあたりに集中

鉄骨の隙間を通して階上へと続く配線の束。コードそのものに色々メモが入っています。なるほど。このあたりに配電盤が来る予定。

 

3階天井写真
ついでに3Fにも移動して天井裏の配線確認など

三階の配線確認などいたしております。

 

 

屋上鉄部のケレン大会

7月20日か21日。

造作工事が開始され軽天屋さんが天井を作る工事をしていたり、電気屋さんが配線をしていたり、水道屋さんが新しい配管を取り付けている頃。

うちのスタッフもやってくれているウエスト君から、工事の手伝いをしにきてくれるというありがたいお申し出があり、さっそく来てもらって、以前途中で断念した屋上鉄部の錆ケレンを手伝って貰うことにしました。

職人っぽいケースを開け、さくっと取り出したのはディスクグラインダー。

discgrinder_009.jpg

悲鳴のような怪音を響かせながら、炎天下の元、完全防御で錆落としです。

数時間後、おかげさまで激しい損傷部をケレンすることに成功し、必殺錆封じを塗りたくって固めます。

我々は全身シャワーを浴びたかの如く汗ミドロ。この夏、現地検温で40度を超える日も多く、現場労働の過酷さを身にしみて感じます。

屋上錆ケレン

屋上錆ケレン

 

ウエスト君は疲れ果て、そしてその後はもう二度と手伝いには来てくれませんでした。
ありがとう!ウエスト君!

階段室鉄骨
階段室鉄骨処理中
階段室鉄骨
階段室鉄骨処理中

さて、軽天屋さんや設備工事屋さんが作業をしている傍らで、階段室の天井を解体して剥きだしになった鉄骨の処理も時間の隙間を見つけてはまだやっております。

階段室鉄骨
階段室鉄骨処理中

にほんブログ村 住まいブログ リノベーションへ

二階の天井も貼れた

7月20日。
低い声で「うぃーす」とか言いながら軽天屋の職人達がやってきて、これまたあっという間に二階の天井を概ね付けてしまいました。

屋上から続いている給排水管を新しく付け替える都合上、鉄骨周りの一部を配管工事との時間差でずらしましたが、それ以外の部分は完了。

清掃中
清掃中

ここで一旦綺麗に掃除をして、翌日には水道、電気の工事が入ります。

天井付近の配管が済めば、その残り部分を軽天屋が仕上げます。
大工のMさん・・・なんかMの付く人が多いですねえ。味気ないので、以降「まっすん」とお呼びします。

大工のまっすんが細かく下見をして、各種配管設備を床に転がすための床上げの目安などをチェック、床上げの準備に取りかかります。本来なら45mmのところ、手抜きで安価に済ますため、荒材は寸三(36mm)を使います。なあに大丈夫です。

外周壁も下地は寸三で組んでいきます。

だから寸三を沢山、これは材木屋さんに頼んであります。御所屋敷の近所の、すでに顔出しして世間話の一つや二つ出来る間柄になっている材木屋Iさんです。Iさんと書くのは字面的にあまり綺麗じゃないので、以降材木屋はイコンさんと書きましょう。

材木屋イコンさんには寸三と胴縁を沢山頼んでおきました。

その頃、1Fの状況

材料買いだしや、材木屋からの資材の搬入などがぼちぼち開始されようとしています。

時間を見つけてはクッションフロアの裏地と糊の跡をゴシゴシ削るのも重要な仕事。

黒いタイルのトイレ上部の解体も、ひとりで遅々として進めています。大分空間が出来てきました。

水道管の取り替えは1Fはまだ手つかず状態です。

一階
そのころ一階の状況

表通りに面した壁は、壊したままブルーシートをかけてあるだけの無防備状態、もう1Fの美麗改装はほとんど諦めています。このあと、1Fは資材と廃材の置き場として使われることになるのです。

一階入り口写真
入り口は開口、ブルーシートだけの状態

そして、夏がどんどん膨らんできて、朝7時半にすでに30度を超えるようになってきました。

毎日、クーラーボックスにポカリスエットを大量に詰めて持ってきます。

いきなり天井が付いた

7月18日。軽天屋が天井を取り付けにやってきました。

軽天・軽鉄工事っていうのは、亜鉛メッキ鋼鈑の材料で天井や壁を造作する工事を指します。一般住宅では木工が基本でしょうけど、店舗や施設工事では軽天はおなじみですね。いつも見るアレです。・・・見ませんか。普通見ませんよね。

天井なら天井スラブにアンカーボルトで吊って軽鉄を組み、ボードを貼ってお仕舞いです。簡単そうにスピーディに工事は進みます。簡単そうに見えますがもちろん素人が真似して簡単に出来るものではありません。

天井下地は正確に真っ直ぐ水平に作るのではなく、中央部分を数ミリ高めに、かまぼこ状に作るそうです。こうしないと、真ん中が下がって見え、圧迫感を感じるらしいのですね。
知恵ですねえ。

こうして、3Fの天井があっというまに完成。
なんという仕事の速さ。これがプロの仕事か。感動。

天井ボード完了
あっという間に3Fの天井が貼り終わりました

美しいです。もうこのまま床だけ貼って引っ越してしまおうかと思えるほどのシンプルな美しさです。

軽天屋さんが天井を作っている間、他のフロアの準備工程の続きをやっていたので、天井工事の途中写真は残念ながらありません。ていうか見てもいませんでした。

後に、あのときの天井工事の工程をちゃんと見ておくんだった、と激しく後悔するのですがそれは1年後の話。

階段錆止め作業
その頃施主は錆止め作業

天井作業中は、軽天屋の邪魔にならない場所での消毒、隙間埋め、錆止めの続き、材料調達、御所屋敷解体、引っ越し準備などをやっています。
階段室にも鉄部が多いので、チャンスを見逃さず錆止めしてまわったりします。

三階の天井を貼り終えた軽天屋さんが二階へと進出、二階の天井も貼ってしまうのでしょうか。

さすがにそこまでは時間的に無理のようで、足場の準備だけして本日は撤収、お疲れ様でございました。

二階天井の準備
二階天井の準備

やっとのことで、壊す話、汚い話から作る方向へシフトしてきました。
物語はここから急展開、どんな風に出来上がってくるのでしょうか。

・・・物語じゃなかったですね、なんで物語みたいになってしまうんだろう。
もっと人様の役に立つ事を書いていくつもりだったんですけど・・・

にほんブログ村 住まいブログ リノベーションへ